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トレジャーデータで実践:Path 分析(応用編,前編)実店舗における買い物回遊パス分析
Armadillo-IoT がもたらす「お買い物革命」前回のWebにおけるパス分析の応用として,実店舗におけるユーザーのお買い物時の…

前回に引き続きで、具体的な分析を行って行きます。

コンバージョンパス

遷移分析

まずはパスを構成する「辺」についての分析を行ってみましょう。買い物パスにおける「辺」とはポイント(=受信機)間の推移を意味します。まずはこの推移の数を集計することによってどのポイント間への動きが活発かを明確にしていきます。
推移は方向をもったものですので「A→B」と「B→A」は別に扱われます。

 (クエリ実行後の結果)

receiver_id1receiver_id2cnt
65180
98179
29179
51174
87169
38168
108167
101166

どうやらそこまで顕著な推移は現れていないようですが、この集計結果を「有向グラフ」で可視化してみましょう。
下の図のように「点」(個々ではreceier)同士の関係の有無を「辺」で表した表現をグラフと呼びます。「有向グラフ」とは点同士の関係に方向性がある場合に辺を矢印として表現します。

(図)推移の回数を矢印の太さで表現しています。いくつか考察が得られます。

今回の調査では、各ポイントからレジ(受信機8)への遷移回数が多いことがわかります。これはレジ周辺を多くの買い物客がうろうろしている事を意味します。

この様子をイメージしてみると、次のようなシーンが考えられませんか?

「レジに進んだがレジが混んでいて、ひとまず近くを周回して他の商品を見ることで時間をつぶしている」

もしそうならばネクストアクションとして「レジ周辺に店舗が注力している商品を設置し、レジ周辺を回っている顧客の目に多くとまるように心がける」といった事を試してみるのはどうでしょう。

リターン分析

同じユーザーが特定のポイント(=受信機)間を行ったり来たりすることを「リターン」と呼ぶことにすると、全体で見てリターン回数が多いポイント(つまり商品)に、何らかの気になる要素があると考えることができます。

では、リターンの多い受信機を探ってみることにしましょう。

 (クエリ実行後の結果)

(図)横軸をリターン回数、縦軸を受信機とし、リターン回数ごとの頻度を表しています。データバーは縦方向に対して大きさを比較しています。

上の結果より、リターン回数が受信機ごとに変わっている事が伺えます。特にリターン回数の大きいところに頻度が大きい受信機4は、ユーザーを何度も立ち返る要素を持っているのかもしれません。

受信機のリピート回数についてはどうでしょうか?

(図)先ほどの受信機ごとの比較ではなく、同受信機でのリピート回数の割合をとり、データバーを添えたものです。受信機7や8は1/4以上の割合で2回以上のリターンが起こっていることがわかります。

商品への関心度分析

ここでは各受信機に設置されたキャンペーン商品への関心度を「どれだけたくさんの人が(その商品に)どれだけ接近したか」で捉えてみましょう。

受信機の強度を rssi 値によって、関心度を定義します。

rssi と 距離の関係(再定義+関心度を付与)

rssi
距離
関心度
70〜〜3cm5: 購入検討
60〜705cm4: 接近
50〜6010cm3: 視野に入る
40〜5030cm2: スルー
〜 4050cm1: 無関心

(クエリ実行後の結果)

(図)関心度の高い(4:購入検討、5:接近)の頻度を受信機間で比較してみました。受信機5と受信機8は関心度がほかに比べて圧倒的に高いことがわかりますね。

(図)元々絶対数の異なる受信機間ではなく、受信機内での関心度の分布を見るこちらの方が分析意図に沿っています。受信機5は関心度4,5の割合が1,2,3に比べて圧倒的に高いことがわかります。また、受信機9は関心度の低い 2:スルー が、若干多いです。 

死角分析

そもそも入口やレジから遠い位置にあるポイントは、魅力ある商品が置いてあったとしても気づかれずにスルーされている可能性が考えられます。

そこで一回の買い物の中で買い物客に回られなかったポイントを特定し、その回数が多いポイントを「死角になりやすいポイント」と見なすことにします。

(クエリ実行後の結果)

receiver_iddead_place_cnt
12448
27504
312475
412397
512424
612444
712410
812406
912416

(図)結果を見ると、受信機1と2は顕著に他の受信機に比べてスルーされていますね。図では死角の度合いを灰色の濃淡で表現したものです。

滞在時間分析

買い物客はどこのポイントにどれくらい滞在しているのか、その時間の集計をとれば顧客を引き留める「魅力」あるポイント(つまり商品)が見えてくるかもしれません。

(クエリ実行後の結果)

receiver_id1receiver_id2staying_time
79179
67175
24172
56169
12165
15165
48162


2ポイント間(始点→終点)での滞在時間をヒートマップ表示しました。ポイント1→ポイント2 の値と ポイント2→ポイント1 の値が異なるのは、ポイント間の中でも始点に近い方をカウント(前者)と終点に近い方をカウント(後者)を区別しているからです。

視点に近いか終点に近いかは rssi 値より識別可能です。

パス類型

さて、今回もパスを類別していきます。パスの種類はいくらでもありますので、今回はシンプルなパスのみを見ていきます。

前回と違って Un-Conversion の情報は取れていませんので、全コンバージョン回数に対してそのパス類型のコンバージョン回数を比較します。

1. メインストリート

メインストリートは、店舗の外周をひとまわりした部分パスを含むパスです。メインストリートには目玉商品が置かれているので、順当なパスのパターンです。例えば、メインストリートの設定として

「7.野菜→4.果物→1.お肉→2.お魚→3.お総菜→6.お菓子→9.パン→8.日配品」

とするとイメージしやすいですね。

(クエリ実行後の結果)

cv_cnttotal_cv_cnt
8343530

2. リバースストリート

リバースストリートはメインストリートと逆の周り方をした部分パスを含むパスです。本来の野菜果物コーナーからお肉お魚コーナー、お総菜、お菓子パンを経てレジに至る順当パスとは逆を回るのです。

このパスパターンは、生鮮商品には興味の無い一人暮らしの男性などにありがちなパターンではないでしょうか?

(クエリ実行後の結果)

cv_cnttotal_cv_cnt
1023530

3. 寄り道

外周の途中で間の棚に入っていくパスも結構あります。

(クエリ実行後の結果)

cv_cnttotal_cv_cnt
23423530

4. ループ

様々な商品をじっくり比較しながら買い物をする年配の方々によく見られる買い物を楽しむ人のケースです。

(クエリ実行後の結果)

cv_cnttotal_cv_cnt
243530

バスケット分析

パス分析とは関係ありませんが、実店舗におけるバスケット分析を行います。トレジャーデータはバスケット分析が得意です。

バスケット分析では、アイテム同士の関係の強さを表す指標として共起回数の他にもシンプソン係数やコサイン係数とよばれる度数で表現される事もあります。

(クエリ実行後の結果) 

receiver_id1receiver_id2共起回数商品1のトータル商品2のトータルシンプソン係数コサイン係数
211112132613320.8386123680241330.836721469636029
621089135013260.8212669683257920.813934080735538
611065135013320.799549549549550.794201332003262
281063132613570.8016591251885370.792449468864775
921062136013260.8009049773755660.790830299884451
251057132613640.7971342383107090.785952030192834
651056135013640.7822222222222220.778197531382272

(図)純粋に共起回数でグラフを作って見ました。商品2が他の商品と同時購入されやすいということがわかりますね。

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